肥後象嵌

1.象嵌ってどういう意味?

象は「かたどる」、嵌は「はめる」と言う意味で、象嵌本来の意味は一つの素材に異質の素材を嵌め込むと言う意味です。

2.象嵌の種類って?

象嵌の中には金工象嵌、木工象嵌(箱根の寄木細工など)、陶象嵌等があり、その中の金工象嵌はシリアのダマスカスからシルクロード経由で飛鳥時代に日本に伝わったとされます。京都などで優れた職人が多数生まれ、日本刀の拵えや甲冑、鏡や根付、文箱、重箱などに腕を振るいました。
素材としては金属だけではなく、彩色した木材や骨片、貝殻、陶磁器なども用いられます。薄く削った貝殻をはめ込む技法は螺鈿(らでん)と呼ばれ、「螺」は貝のことで、「鈿」は象嵌のことを指します。

3.象嵌から発展した蒔絵

布目象嵌(ぬのめぞうがん)は純銀純金を使用した技法で、ポルトガルから伝えられたと言われています。当時から大変高価で庶民が手を出せる物ではなく、代用品として漆芸の中の蒔絵が発達したと言われています。

4.全国に名を馳せた「肥後きせる」

江戸時代後期(18世紀)には、きせるの雁首や吸い口に色々な模様が彫刻されましたが、象嵌を施した「肥後きせる」は特に重宝がられ、日本中に肥後象がんの名を知らしめました。

5.日常に溶け込む「肥後象がん」

最近では万年筆やペンダントといった、現代の生活に溶け込んだ肥後象がんもつくられています。2016年5月26・27日に開かれたG7伊勢志摩サミットにおいて、万年筆はG7各国首脳およびアウトリーチ招待国への贈呈品に選ばれました。